【保存版】連絡先のわからない相続人は「どうやって」探す?戸籍調査から住所特定・法的解決までを専門家が徹底解説
「遺産分割協議を始めたいけれど、連絡先のわからない相続人がいる」
「会ったこともない親戚を、どうやって探せばいいのか」
「連絡が取れないから、無視して進めてもいいのか」
相続が発生した際、こうした「連絡先のわからない相続人」の問題に直面するケースは少なくありません。しかし、相続人が一人でも欠けた状態で行った遺産分割協議は、法的に無効となります。不動産の名義変更も預貯金の解約も、すべてが止まってしまうのです。
このページでは、連絡先のわからない相続人の探し方を、基礎的な戸籍調査から住所の特定、その後のご連絡における注意点まで、実務に即してご説明します。あわせて、よくいただくご質問15問にもお答えします。

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1. なぜ「連絡先のわからない相続人」を無視できないのか
遺産分割協議の「全員一致の原則」
日本の法律では、遺産分割協議は法定相続人全員で行わなければならないと定められています。「連絡先を知らないから」「一度も会ったことがないから」という理由は通用しません。
一人でも欠ければ、その協議書は銀行や法務局で受理されません。詳しくは遺産分割協議書の作り方もあわせてご覧ください。
放置すると「二次相続」でさらに複雑になります
「探すのが面倒だから」と放置している間に、他の相続人が亡くなってしまう「二次相続」が発生すると、相続関係がさらに複雑になります。
相続人の数が膨れ上がり、連絡先のわからない相続人がさらに増えるという事態にもなりかねません。
2. 【STEP 1】戸籍を辿り、すべての相続人を特定する
どうやって探すのか。その出発点は、徹底した戸籍調査です。
まずは、被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍をすべて取得します。これにより、次のような事実が判明することがあります。
■前妻・前夫との間のお子様
■認知したお子様
■養子縁組
戸籍の収集がどれほど手間のかかる作業かは、戸籍収集は意外と大変ですでもご説明しています。
相続人の現在の本籍地を特定する
次に、被相続人の戸籍から判明した相続人の現在の戸籍を取得します。
結婚や転籍を繰り返していても、古い戸籍(除籍や改製原戸籍)を丁寧に読み解くことで、現在の本籍地に辿り着くことができます。
3. 【STEP 2】戸籍の附票で「現住所」を特定する
相続人の現在戸籍に辿り着いても、戸籍に現住所は記載されていません。ここで使うのが「戸籍の附票(ふひょう)」です。
戸籍の附票とは、その本籍地に籍を置いている期間の住所の履歴が記録された書類です。現在戸籍の本籍地で附票を取得すると、連絡先のわからなかった相続人の現住所が判明します。
■取得のしかた
共同相続人であること(利害関係)を証明する資料を添えて、本籍地の市区町村役場へ請求します。
4. 【STEP 3】住所が判明したあとの、最初のご連絡
住所が分かったからといって、いきなりご自宅を訪問したり、お電話をかけたりするのは要注意です。
相手の方は「詐欺ではないか」「無理やり相続放棄させられるのではないか」と警戒されます。
まずは誠実な挨拶状を送る
最初は書面で、次の内容を丁寧にお伝えします。
■⑴ 自己紹介と家系図
ご自身が誰で、相手の方とどういう血縁関係にあるのかを、図で分かるように伝えます。
■⑵ 相続が起きた事実
誰がいつ亡くなり、なぜご連絡したのかをお伝えします。
■⑶ 今後の進め方
決して財産を独り占めしようとしているのではなく、名義変更などの法的な手続きのためにご協力が必要であることをお伝えします。
トラブルにならないためにも、最初のご連絡は慎重に行う必要があります。

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5. よくあるご質問 15問
【調査・費用について】
■Q1. 自分でやる場合と専門家に頼む場合で、費用はどう違いますか
ご自身でされる場合は実費(戸籍1通450円〜750円、郵送料)のみで、数千円から2万円程度です(戸籍の通数によって変わります)。
専門家(司法書士・弁護士等)にご依頼の場合、調査の報酬として5万円から15万円程度+実費が相場ですが、複雑な戸籍を追う手間と正確さを考えれば、費用に見合う効果があると言えます。
■Q2. 戸籍の収集にはどれくらいの期間がかかりますか
順調に進めば1か月程度ですが、本籍地が全国に散らばっている場合、3か月以上かかることも珍しくありません。
■Q3. 本籍地が全く分からない場合はどうすればいいですか
ご自身の「住民票(本籍地の記載あり)」を取得することで、家族のつながりから辿ることが可能です。
【ご連絡と、心理的な不安について】
■Q4. 手紙を無視されたらどうすればいいですか
2週間から1か月待っても反応がない場合、特定記録郵便や書留で再送し、届いているかを確認します。それでも無視される場合は、家庭裁判所での調停などを検討します。
■Q5. 突然訪ねていくのは、絶対にだめですか
おすすめしません。迷惑行為と受け取られ、その後の遺産分割協議が感情的にこじれる原因になります。まずは「手紙」という記録が残る形でのご連絡が最善です。
■Q6. 相手が「自分は関係ない」と言って協力してくれない場合は
「ご協力(署名捺印)がないと、あなたの持分も含めた全財産が手続きできないままになる」という不利益を、丁寧にご説明します。
■Q7. 相手に電話番号を知られたくないのですが
最初の手紙では電話番号を載せず、「返信用封筒」や「メールアドレス」を記載することで、段階的に距離を縮めることもできます。
■Q8. 挨拶状に家系図を入れるのはなぜですか
相手の方に「自分も正当な権利者である」という自覚と安心感を持っていただくためです。
■Q9. 相続放棄してほしいと手紙に書いてもいいですか
強要は禁物です。まずは状況をご説明し、「選択肢の一つ」という書き方にとどめるのが、円満な解決のこつです。相続放棄のページもご参照ください。
■Q10. 協力してくれない相続人を「いなかったこと」にして手続きできませんか
できません。一人でも欠けた協議は無効となります。
【特殊なケース】
■Q11. 相手が海外に住んでいることが判明した場合は
現地にある日本の在外公館でのサイン証明手続きなど、特殊な手続きが必要になります。この場合は専門家へのご依頼を強くおすすめします。
■Q12. 相手が認知症などで意思疎通ができない場合は
「成年後見人」の選任が必要です。専門家へのご相談をおすすめします。
■Q13. 異母兄弟がいることが発覚しました。会いたくないのですが
専門家を代理人に立てて、直接お会いすることなくご連絡をとることも可能です。
■Q14. 母と離婚した父が、知らない人と養子縁組をしていた場合は
養子縁組をしていた場合は、その方も相続人となるため、その方を探すことになります。調査はさらに一段階深くなります。
■Q15. 結局、いちばん早く解決する方法は何ですか
最も早いのは、最初の戸籍収集の段階で専門家にご依頼いただくことです。専門家が動くことで、相手方の警戒心も解けやすくなります。
6. まとめ:相続の壁を乗り越えるために
連絡先のわからない相続人を探し出し、ご連絡をとることは、たいへん根気が必要な作業です。このページでご紹介した手順を、一つずつ踏んでいくことが大切になります。
■焦らず調査する
戸籍と附票の収集で、地道に相続人を特定します。
■誠実にご連絡する
相手の立場に立ったやりとりを心がけます。
■専門家を味方に
ご自身で難しい場合は、迷わず専門家にご相談ください。
当事務所では、連絡先のわからない相続人がいる場合の相続手続きをお引き受けする相続手続き丸ごとサポート(遺産整理)をご用意しています。
■こんなお悩みはありませんか
「他の相続人に自分の住所を知られたくない」
「忙しくて法務局や市役所に行く時間がない」
「親族間で公平に財産を分けたい」
実際にご依頼いただいた解決事例もあわせてご覧いただけます。まずは一度、ご相談ください。
この記事を担当した司法書士

みなみ司法書士事務所
代表
光山 仁煥 (みつやま ひとし)
- 保有資格
司法書士、簡裁訴訟代理等関係業務認定、一家族信託普及協会正会員、日本財産管理協会認定会員、 成年後見センター・リーガルサポート登録司法書士
- 専門分野
相続・遺言・民事信託
- 経歴
みなみ司法書士事務所の代表を務める。生前におけるご自身の「財産管理」のサポートから亡くなった後の相続手続きまで最適なサポートを実施している。現在では民事信託にも力を入れており、相談者からの信頼も厚い。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信 頼も厚い












































