相続放棄で被相続人の賃貸物件の解約・家賃・公共料金・税金に関して
ご相談内容
ある日、Aさんより、相続放棄のご依頼を受け手続きを開始いたしました。
その上で、被相続人名義の、賃貸物件の解約、家賃、公共料金、税金に関して今後どのように対応すべきかご相談がございました。
司法書士の返答
賃貸物件の解約に関しては、解約を求められても自ら解約を行わないことが賢明です。
被相続人には、賃借権が存在するため解約を行うと賃借権を相続したとみなされ、相続放棄ができなくなる可能性が生じます。
滞納家賃の支払いに関しては、義務がないため支払いには安易に応じないのが賢明です。
但し、連帯保証人となっている場合は、支払いの義務が発生するため注意が必要です。
公共料金の支払い・解約(水道・ガス・電気等)に関しては、原則、支払う義務がないため支払う必要はないと考えられます。インフラの解約については可能です。
税金の支払いに関しては、未納があっても被相続人の債務となるため支払う義務はありません。
結果
上記の内容をお伝えしたところ、被相続人が勤めていた会社への確認を行っていただき解決することができました。
遺品・廃車に関するご相談もございましたので、【相続放棄で遺品の整理・管理、車の廃車に関して】にて掲載いたします。
相続放棄を行う際の注意点
①相続放棄の申述は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内に行う。
②遺品等、相続財産の処分や使用、故人名義での契約の名義変更・解約を勝手に行わない。
※相続放棄を行う場合は、解釈の違いによって、ある行動が相続したとみなされ、相続放棄ができなくなる可能性が生じます。
少しでも不安な時は、行動をする前に専門家等に相談することをおすすめします。
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この記事を担当した司法書士
みなみ司法書士事務所
代表
光山 仁煥 (みつやま ひとし)
- 保有資格
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司法書士、簡裁訴訟代理等関係業務認定、一家族信託普及協会正会員、日本財産管理協会認定会員、 成年後見センター・リーガルサポート登録司法書士
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託
- 経歴
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みなみ司法書士事務所の代表を務める。生前におけるご自身の「財産管理」のサポートから亡くなった後の相続手続きまで最適なサポートを実施している。現在では民事信託にも力を入れており、相談者からの信頼も厚い。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信 頼も厚い